コーチングスキルではフィードバックも使いますが、フィードフォワードが最も重要です。
今回はそもそもフィードバックとは何か?簡単に解説し、フィードフォワードとの違いを理解していきます。
相手を指摘したり注意することで人間関係がうまくいかなくなったり、関係性がこじれたり、もっとうまく伝えられたらという人に最適な方法をまとめてみました。
令和に入って特に、コミュニケーションにおける言葉の使い方って重要度を増しています。
普段あなたが使っている何気ない言葉が、相手を傷つけてしまうこともあるからです。
今回の内容でよくわかるはずです。
コーチと名乗っている人でも、この部分が活用できていないと、クライアントさんにとってはとても苦しいセッションになってしまうので、初心者からコーチングをやってる人にも伝わるように工夫していきますね。
フィードバックとは何か?
そもそもフィードバックという言葉の意味はなんでしょう?
フィードバックをシンプルに伝えるなら、相手の行動に対して改善点や評価を伝え、軌道修正を促すことを言います。
改善点や評価を伝える!!!軌道修正をする!!!
この言葉、今日めちゃ重要です。
改善点や評価、軌道修正、これって誰がどうなるための改善点や評価や軌道修正なんですか?
今日は、ここがすごく重要です。
事例で例えてみましょう。
Y上司:Tさん、今月もアポどり(面談を取ること)数が少ないみたいだけどどうなってるの?
Tさん:Y上司、すいません。頑張ってはいるんですが・・・
Y上司:なるほど。もっとアグレッシブにいっていいから。みんな攻めて攻めて一人前になってるんだよ。わかる?
Tさん:そうですよね・・・。はい、頑張ります!
割とありがちな『行動、行動!!!』を進めるパターンですね。
もちろん、最終的に行動することが現実を変えますので、間違ってるという話ではありません。
ただ、フィードバックである改善点や評価、軌道修正って、今までの会社内の営業マンの育て方が基準になっていますよね。
ということは、Tさんの個性やTさんの人生や仕事に対する目的や想いは一切反映されていないんです。
なので、させられた感覚が強くなって、Tさんが持ってるポテンシャルを最大限発揮できないんですね。
コーチングスキルではフィードフォワードへ
フィードフォワードを意識していきましょう。
フィードフォワードとフィードバックの違いを理解すると、フィードバックの良さを理解することができますよ。
フィードフォワードとは、対象となる人の目指すゴールや理想の状態に視点を向けることができます。
当然、過去や現状の行動にフォーカスするのではなく、本人にとって今最も必要なことを引き出すことや言葉掛けすることができますよね。
この画像を見てもわかる通り、明らかに違いがあります。
フィードフォワード | フィードバック | |
脳内刺激の変化 | 前頭前野(人間脳:理性)の活動が活性化 | 大脳辺縁系(哺乳類脳:情動)の活動が活性化 |
脳内の物質変化 | 前頭前野へドーパミン(意欲・集中・幸福感)を放出
→クリエイティブな能力UP |
ドーパミン抑制、ノルアドレナリン(危機反応)増加
→IQ低下 |
メリット・デメリット | クリエイティブな発想やアイディア、思考力上昇 | 思考力が抑制される |
心理状態 | 楽しい/嬉しい | 苦しい/つまらない |
フィードフォワードでは、ドーパミンの放出により前頭前野が活性化、創造力・アイディア・思考力が向上します。
楽しい・嬉しい気持ちで、理想の自分、ゴールに向かう自分を味わい、前に進んでいくことができるんですね。
フィードフォワードを活かすには?
フィードフォワードを理解するとわかると思いますが、あなたがフィードバックしてる人、これからしようとしていた人がどんな理想の状態や、なりたい姿や、成し遂げたいことがあるのか?
つまり、目的がわからなければ意図してフィードフォワードすることができないですよね。
大事なことは、対象のことを理解することを大事にしましょう。
多くのコミュニケーションが上手くいかない人、押し付けになってる人、リスペクトされてない人は、相手を理解しようとしていません。
自分の知識や経験を語りたいだけ、権力を見せたいだけ、承認欲求を満たしたいだけになっています。
相手の個性や特性を理解し、どんなことを考えながら日々働いているのか、何を目指しているのかなどを理解していきましょう。
そうすると、自ずと本当の意味で相手のためにフィードフォワードできるし、あなたに相談できてよかった、あなたから引き出してもらえたと言ってもらえると思います。
フィードバックやフィードフォワードと似た用語とは
コーチング
コーチングの捉え方は流派や個人にもよるのですが、基本的には、対象となる人のゴールの設定とその過程に寄り添い成長・進化をサポートする存在です。
つまり、ゴールに進む中に、フィードフォワードを日々行っていくことになります。
フィードバックをしていたとしたら、過去ベースの指摘になるのは、先ほど書いた通りですね。
マネジメント
簡単にいうと、管理する・経営することで、組織の中でよく用いられる用語です。
活用できる資源を用いて、リスク管理をしながら目標や定めたミッションを達成するを目指すことです。
フィードアップ
フィードバックの目的や目標を定めることを指します。
つまり、フィードアップがあることが前提でフィードバックができるんですね。
レビュー
直訳すると、評価や批評のことです。
違いは、対象となる物事に対してシンプルに感想をまとめたものということができます。
フィードフォワードでできること
フィードフォワードはあらゆる場面で活用できるんですが、どんな時に活用できるか事例を出してみようと思います。
自己理解=自己認識を深める
ゴールや目標に対して、今の自分の状態を客観的に伝えてもらうことができます。
フィードフォワードによって、自分を改めて理解できたり、ゴールに向かう行動を改めて再確認することができます。
会社内でも定期的に行うことで、社員のスキルや行動を振り返り、軌道修正したり、スピード調整できますね。
目標達成・ゴール達成できる
フィードフォワードすることにより、現在地がわかり、目標・ゴールまでに何が必要か、時間はどれくらいかかるかを明確にすることができます。
自ずと、目標達成やゴール達成に近づくので、当然達成しやすくなります。
人を育てることができる
フィードフォワードは、組織でも、個人でも活用できます。
どちらにしても、ゴールや目標に対してフィードフォワードするため、個人の自己理解や成長につながる関わりができるので、結果的に人を育てることにつながります。
まとめ
ここまでフィードバック、フォードフォワードの違いについて書いてきました。
フィードフォワードを理解できたら、フィードフォワードがどれだけ、相手の可能性や個性を引き出すことができるかわかってきたと思います。
ぜひ、活用してみてくださいね。
・フィードバックはコーチングで活用することはほぼなく、フィードフォワードを用いる
・フィードバックは、明確な目的や意図がなくアドバイスするため、本質的には相手に必要なメッセージではない可能性がある
・フィードフォワードは、対象のゴールや目標に対して行うため、自己認識を高め、現在を理解し、ゴールや目標と今を客観的に確認できる機会となる
・フィードフォワードは、ドーパミンの分泌を促し、全島前野が活性化、意欲・集中力・幸福感が向上し、クリエイティブになることでより高いパフォーマンスを発揮できる
ぜひ、活用してみてくださいね。